インタビュー

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重視しているのは、患者さんの症状に適した治療を、納得したうえで受けていただくこと。患者さんと話し合いながら治療をすすめます。

医療においてもっとも大切なことは、患者さんの病状に応じた正しい治療をおこなうこと。そして、その治療について納得いただけるよう、しっかりと説明をすることです。私たちは、患者さんとコミュニケーションをとりながら治療をすすめていきます。

なぜ救命救急の道に進んだのでしょうか?

経緯としては、まず医師免許を取得してから内科の研修医になり、次に神経内科へ移りました。

そして、神経内科に勤めていたころに医学博士の学位を取得し、これからの医師人生をどのように歩んでいくか考えはじめました。大きく分ければ、研究の道を選ぶか、臨床の道を選ぶかの二択です。研究者になれば、医療の発展に直接かかわる中で多くの人の健康に貢献できるかもしれません。臨床医になれば、直接患者さんによりそって治療をおこなっていくことができます。どちらも医療において大切な要素です。

きっかけになったのは、そうして将来について考えていたときに、たまたま東海大学医学部付属病院の救命救急センターで勤務する話をいただいたことです。救急医療の最前線で働くなかで、臨床医としての道を選ぶことを決意したのです。

アメリカで学んだ論理的な医学的考え方を大事にされているようですが、
具体的に日本と何が違うのでしょうか

医療においてもっとも大切なことは、患者さんの病状に応じた正しい治療をおこなうこと。そして、その治療について納得いただけるよう、しっかりと説明をすることです。これを実現するためには、患者さんのお話をよく聞いて、身体の状態を確認し、正しい診断をつけることが必要になります。

もちろん、必ずしもアメリカがよくて日本がよくないと思っているわけではありません。ただ、わたしの実感として、アメリカではこのような診察のプロセスが合理的におこなわれているように感じたのです。

だから、当院では医師の診察前に看護師が15分ほどお話をうかがうようにしています。「患者さんに納得してもらうためにどうしたらよいか?」ということを考えての取り組みです。

町の開業医として診察される上で意識していることなどはありますか?

なるべく患者さんのお気持ちによりそって、わかりやすい言葉で説明することです。しゃくし定規な診察にならないよう、一人ひとりの患者さんとコミュニケーションをとるようにしています。

先生の得意な治療について聞かせてください。

気管支喘息・咳喘息・睡眠時無呼吸症候群などの呼吸器疾患、高血圧症・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病の治療に力を入れています。患者さんのお話をよく聞いて、日常生活の注意点についてもしっかりお話しいたします。

学生が多く来院しているとのことですが、
学生を診察するときに気をつけていることはありますか

ただ病気だけをみるのでなく、日々の生活を支えてあげたいですね。とくに、親御さんから離れて一人暮らしをしている方は不安な気持ちもあるでしょうから、それを解消してあげたいという思いがあります。また、体育系の学部などで活躍されている方には、ドーピング検査についても配慮してお薬の処方をおこなうようにしています。

やはり、こうした生活面からのサポートをしていくためには、お話を聞く時間をしっかりとることが大切です。いわゆる3分診療では、日常の不安まで話してもらえるような関係は築けません。私たちは、食事や睡眠など、不規則になってしまいがちな生活全般のサポートをしていきたいと考えています。話しやすい環境づくりも含めて、今後も、できる限りの取り組みをしていくつもりです。

印象に残っている患者さんとのエピソードなどがあれば教えてください。

特定の患者さんに限らないのですが、内科の医師としては、生活習慣病の方が元気で長生きしてくれることがいちばんうれしいです。食事や運動などの生活指導はもちろん、お薬の調整も細かくおこなって、健康をサポートしていきたいと思っています。

また、救命救急センターで勤めた経験をもつ医師としては、緊急性の高い病気の方が来院されると、やはり印象に残ります。私が正しく処置できるかどうかが、その人の命にかかわるケースがありますから。

たとえば、緊張性気胸 という病気の患者さんがいらしたことがあります。これは胸に空気がたまっていく病気であり、ただちに対処しなければ心臓に重大な影響を与える危険性があります。そのときは、私が応急処置として胸の空気を抜く胸腔減圧をおこない、救急車を手配することで命を助けることができました。こうした救急医療の知識と経験があることは、患者さんにとってもひとつのメリットになるかと思います。